占術と実践の解説 / 卜(ぼく)
タロットTarot
七十八枚の札(大アルカナ二十二枚と小アルカナ五十六枚)を切って並べ、出た札の絵と位置から、問いに対する現在の状況を読みます。
- 分類
- 卜(ぼく) Divinationいま起きている事柄について、札を引く・筮竹を分けるなどの偶然を使って読む分類です。同じ問いでも、占うたびに結果が変わります。
- 向く問い
- 恋愛の現状、相手の気持ちの傾向、迷いの整理。
- 合う人
- 現在の状況や相手の気持ちの傾向を知りたい人。絵で受け取るのが得意な人。自分で引いてみたい人。
- 組み合わせ
- 易と使い方が似ています。タロットは絵で、易は文章で答えます。
タロットとは
タロットは七十八枚の札を使う占いです。札は二十二枚の大アルカナ(愚者・魔術師・女教皇・女帝・皇帝・法王・恋人・戦車・力・隠者・運命の輪・正義・吊るされた男・死神・節制・悪魔・塔・星・月・太陽・審判・世界)と、五十六枚の小アルカナ(棒・杯・剣・金貨の四つの組、各十四枚)に分かれます。
札を切り、問いを決め、決まった配置(スプレッド)に並べて、出た札の絵柄と位置、正位置・逆位置から問いに対する現在の状況を読みます。同じ問いでも引くたびに結果が変わる「卜」の占術で、いま起きていることの整理に使われます。
歴史
十五世紀のイタリア北部で、貴族の遊戯用の札「タロッキ」として生まれました。占いに使われた記録は十八世紀のフランスに現れ、一七八一年にクール・ド・ジェブランがエジプト起源説を唱え、エテイヤが占い専用の札を作りました。
一九〇九年にイギリスの神秘主義結社「黄金の夜明け団」の会員アーサー・E・ウェイトが、画家パメラ・コールマン・スミスの絵で「ウェイト版(ライダー版)」を出版しました。小アルカナにも絵柄が付いたこの版が、現在最も普及している絵柄です。一九四〇年代にはアレイスター・クロウリーの「トート版」が作られ、こちらも広く使われています。
仕組み
大アルカナは人生の大きな段階や出来事を表し、〇の愚者から二十一の世界までを一つの旅として読む考え方があります。小アルカナの四つの組は、棒が行動と情熱、杯が感情と関係、剣が思考と葛藤、金貨が物質と仕事を表すとされ、各組の一から十とコートカード(小姓・騎士・女王・王)で構成されます。
札には正位置と逆位置があり、逆位置は正位置の意味の遅れ・過剰・不足・内面化などとして読みます。逆位置を採用しない読み手もいます。スプレッドには、一枚引き、三枚(過去・現在・未来)、ヘキサグラム、ケルト十字(十枚)などがあり、位置ごとに「現状」「障害」「助言」「結果」といった意味が割り当てられます。
読みの基本は、札の絵柄から受ける印象と、伝統的な意味の両方を問いに照らすことです。読み手によって解釈に幅があるため、鑑定士との相性が結果に影響します。
始め方
札を一組用意します。初めての人にはウェイト版が勧められます。絵柄に意味が描き込まれており、解説書も多いためです。最初は大アルカナ二十二枚だけを使い、一枚引きから始めます。「今日はどんな日か」といった問いを決めて一枚めくり、解説書で意味を読み、その日の終わりに振り返ります。
慣れたら三枚引き(過去・現在・未来、または状況・課題・助言)に進みます。ケルト十字などの大きなスプレッドは、位置の意味を覚えてから使います。問いは「〇〇はどうなりますか」より「〇〇について、いま何を見ればよいですか」のように、状況の整理に向く形にすると読みやすくなります。
流派と種類
絵柄の系統として、マルセイユ版(十七〜十八世紀のフランスの木版画に由来し、小アルカナが数札)、ウェイト版(小アルカナにも絵柄)、トート版(クロウリーの体系に基づく)の三つが主なものです。同じ札でも版によって意味づけが少し異なります。
読み方の流派には、伝統的な意味を重視するもの、絵柄から直感的に読むもの、心理学(ユング)の象徴解釈を取り入れたものがあります。
向く人・向かない人
現在の状況や相手の気持ちの傾向を整理したい人、絵で受け取るのが得意な人、自分で引いてみたい人に向いています。易と使い方が似ており、タロットは絵で、易は文章で答えます。
生年月日から決まる性質や長期の運の流れを知りたい人には、命の占術(西洋占星術、四柱推命)のほうが向いています。
注意
同じ問いを続けて何度も引くと、結果が変わるのではなく問いが曖昧になります。一つの問いには一回の展開が原則です。また、死神や塔などの札は文字どおりの不幸を意味するのではなく、変化や終わりの象徴として読みます。
有料の鑑定では、鑑定士がどの版を使い、逆位置を採用するかを確認すると、読みの前提が分かります。
よくある質問
- タロットは何枚で始めればよいですか
- 大アルカナ二十二枚だけで始める方法が一般的です。一枚引きで札の意味に慣れてから、小アルカナを加えて七十八枚で読みます。
- 逆位置は必ず読みますか
- 読み手によります。逆位置を正位置の意味の遅れや過剰、内面化として読む人と、逆位置を採用せずすべて正位置で読む人がいます。始めたばかりの人は正位置だけで読む方法が勧められます。
- 死神の札が出たら悪いことが起きますか
- 死神は物事の終わりと変化を象徴する札で、文字どおりの死や不幸を意味するものではありません。何かが終わり、次の段階に移る状況として読みます。
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